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論文 · arXiv 2307.09288

Llama 2: オープンな基盤モデルおよびファインチューニング済みチャットモデル

Llama 2: Open Foundation and Fine-Tuned Chat Models

公開日 cs.CLcs.AI arXivPDF

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3行まとめ

  1. 🎯 従来のオープンアクセスLLMは、商用のプロプライエタリなチャットモデルと安全かつ効果的に競合するために必要な大規模なアライメント(RLHF)を欠いていた。
  2. 🔧 Grouped-Query Attentionを採用して2兆トークンで7B〜70Bモデルを事前学習し、高品質なSFT、二重報酬モデリング(安全性と有用性)、棄却サンプリングによるファインチューニング、PPO、およびGhost Attention(GAtt)を適用。
  3. 📈 Llama 2 70BはMMLUで68.9、GSM8Kで56.8を達成。人間による評価において、Llama 2-ChatはChatGPTに対して勝率36%、引き分け率31.5%を記録。

概要

本研究では、70億から700億パラメータのスケールに及ぶ、事前学習およびファインチューニング済みのオープンな大規模言語モデル(LLM)群であるLlama 2を開発し、リリースします。Llama 2-Chatと名付けられたファインチューニング済みLLMは、対話のユースケースに最適化されています。評価を実施したほとんどのベンチマークにおいて、オープンソースのチャットモデルを上回る性能を示し、有用性と安全性に関する人間による評価に基づけば、プロプライエタリな商用モデルの有力な代替となり得ることが示されました。本稿では、コミュニティが本研究を基盤としLLMの責任ある開発に貢献できるよう、Llama 2-Chatのファインチューニング手法および安全性向上の詳細なアプローチを公開します。

英語の原文概要

In this work, we develop and release Llama 2, a collection of pretrained and fine-tuned large language models (LLMs) ranging in scale from 7 billion to 70 billion parameters. Our fine-tuned LLMs, called Llama 2-Chat, are optimized for dialogue use cases. Our models outperform open-source chat models on most benchmarks we tested, and based on our human evaluations for helpfulness and safety, may be a suitable substitute for closed-source models. We provide a detailed description of our approach to fine-tuning and safety improvements of Llama 2-Chat in order to enable the community to build on our work and contribute to the responsible development of LLMs.

論文解説

課題と動機

LLaMA-1、BLOOM、Falconなどのオープンアクセスな事前学習済み基盤モデルは、GPT-3のようなモデルの素のベース性能には匹敵していたものの、商用チャットアシスタント(ChatGPT、Claudeなど)は依然として大きなリードを保っていました。この性能差は、膨大な計算資源、独自のデータアノテーションパイプライン、レッドチーミングを必要とする、指示チューニングおよび人間のフィードバックによる強化学習(RLHF)を通じた事前学習後の徹底的なアライメントに起因していました。Metaは、アライメント済み対話モデルを民主化し、アライメントと安全性に関する透明性のある手法を提供するため、Llama 2およびLlama 2-Chat(7B、13B、70Bパラメータ、および未公開の34Bバリアント)を開発・公開しました。

主要なアイデア

  • 事前学習の拡張: Llama 1から40%増となる2兆トークンで事前学習を実施。コンテキスト長を4,096トークンへと倍増させ、自己回帰デコードを高速化するために34Bおよび70BモデルにGrouped-Query Attention(GQA)を導入。
  • 品質重視のSFT: 何百万ものノイズを含むサードパーティデータよりも、ベンダーによる数万件の高品質なアノテーションが優れていることを実証し、厳選された27,540件のデモンストレーションにSFTを絞り込み。
  • 二重報酬モデリング(Dual Reward Modeling): 安全性の制約が有用性を損なうトレードオフを回避するため、有用性用と安全性用の2つの独立した報酬モデルを学習。
  • 2段階のRLHFアライメント: (70Bから蒸留された)反復的な棄却サンプリング(Rejection Sampling)ファインチューニングと、その後のProximal Policy Optimization(PPO)を組み合わせ。
  • Ghost Attention(GAtt): マルチターン対話全体に適用されるコンテキスト蒸留技術であり、指示の忘却を起こすことなく、20ターン以上の対話にわたって持続的なシステム指示を維持。

手法

事前学習アーキテクチャ

Llama 2は、RMSNormによる事前正規化、SwiGLU活性化関数、および回転位置埋め込み(RoPE)を特徴とする自己回帰Transformerアーキテクチャを採用しており、大規模モデル(34Bおよび70B)にはGQAが追加されています。モデルはAdamW()、最終的に10%まで減衰するコサイン学習率スケジュール、重み減衰0.1、勾配クリッピング1.0で学習されました。

報酬モデリング

人間のアノテーターが、サンプリングされた2つの応答間で4段階評価の比較嗜好を付与します。報酬モデルは事前学習済みのチャットチェックポイントから初期化され、マージン付きバイナリランキング損失によって最適化されます: ここで、はプロンプトのコンテキスト、は好まれた応答、は拒絶された応答、はアノテーターの嗜好の強さに応じた離散的なマージンです。

RLHFの目的関数

最適化は、棄却サンプリング(最新のポリシーから個の補完をサンプリングし、最も高い報酬の補完を選択)およびPPOを介して実行されます。PPOの目的関数は、初期ポリシーに対するKLダイバージェンスを介してポリシードリフトをペナルティとしつつ、期待報酬を最大化します: ここで、は、安全性()と有用性()の報酬モデルの白色化・ロジット変換された区分結合です:

Ghost Attention(GAtt)

マルチターンの一貫性を保つため、既存の対話内の各ユーザープロンプトに指示が合成的に追加されます。最新のポリシーから応答がサンプリングされますが、損失はターゲットターンのトークンのみで計算され(前のターンの損失はゼロ化)、推論時には最初のターンにのみが保持されます。

結果

  • ベースモデルのベンチマーク: Llama 2 70Bはすべてのオープンソースベースモデルを上回り、MMLU(5-shot)で68.9、GSM8K(8-shot)で56.8、Big-Bench Hard(3-shot)で51.2を達成し、GPT-3.5やPaLM-540Bに匹敵。
  • 人間による対話評価: 約4,000件のプロンプトを対象とした人間による評価において、Llama 2-Chat 70BはChatGPT(gpt-3.5-turbo-0301)に対して勝率36%、引き分け率31.5%を記録。Llama 2-Chat 34Bは、Vicuna-33BおよびFalcon 40Bとの直接対決で75%以上の勝率を達成。
  • 安全性と有害性: 安全性にアライメントされたLlama 2-Chatは、ToxiGenにおける有害生成率を24.60%(ベース70B)から0.01%に低減し、人間のレッドチームベンチマーク全体でChatGPTやFalconよりも低い安全性違反率を示した。

限界と未解決の課題

  • コーディングと複雑な推論: Llama 2 70Bは、コーディングベンチマークにおいてGPT-4やPaLM-2-Lに大きく遅れをとっています(HumanEval pass@1はGPT-4の67.0%に対して29.9%)。
  • 言語のカバー範囲: 事前学習データの約89.7%が英語であるため、他言語におけるモデルの性能および安全網のアライメントは脆弱です。
  • 誤拒絶(過剰な保守性): 厳格な安全性チューニングにより、境界的なプロンプトに対する誤拒絶(例: 「bomb」や「Christmas Crack」などの単語を含む無害なクエリの拒否)が発生します。
  • 34Bのリリース見送り: 34Bモデルのバリアントは、論文公開前にレッドチーミングを行う時間が不十分であったため、一般公開が見送られました。

重要用語

Grouped-Query Attention (GQA)
クエリヘッドのグループ間でキーおよびバリューのヘッドを共有し、大規模モデルにおけるKVキャッシュのメモリ帯域幅を削減して推論速度を向上させるアテンション手法。
Reinforcement Learning with Human Feedback (RLHF)
人間のペアワイズの嗜好を利用して報酬モデルを学習し、PPOや棄却サンプリングを通じてポリシーの最適化を導くアライメント手順。
Rejection Sampling fine-tuning
プロンプトごとに複数の候補をサンプリングし、報酬モデルのもとで最もスコアの高い出力を選択して、教師あり勾配更新のグラウンドトゥルースとして使用する手法。
Ghost Attention (GAtt)
プロンプトのコンテキストを調整し、中間トークンの損失をマスキングすることで、マルチターン対話全体にわたって指示を合成的に維持するファインチューニング手法。
Safety RM and Helpfulness RM
最適化におけるトレードオフを回避するために、敵対的安全性比較と一般的な有用性比較でそれぞれ別々に学習された2つの独立した報酬モデル。
Context Distillation
安全性の事前プロンプトを条件としてモデルの出力を生成し、その後、事前プロンプトなしでそれらの出力に基づいてベースモデルをファインチューニングする手法。
False Refusal
過敏な安全性ヒューリスティックやトリガーワードが原因で、モデルが正当で安全なユーザープロンプトへの応答を拒否してしまう誤動作。
Inter-Rater Reliability (IRR)
安全性と有用性を評価する人間のアノテーター間の一致度を定量化する統計的指標(Gwet's AC1/2を用いて評価)。

よくある質問

Llama 2のどのパラメータサイズが一般公開されていますか?

Metaは、ベースのLlama 2と対話最適化済みのLlama 2-Chatの両方について、7B、13B、70Bパラメータのバリアントを公開しました。34Bバリアントは論文内で評価されたものの、レッドチーミングの時間的制約により公開が見送られました。

Llama 2は事前学習データとアーキテクチャの点でLlama 1とどのように異なりますか?

Llama 2は2.0兆トークン(Llama 1より40%増)で学習され、コンテキスト長が4,096トークンに倍増し、34Bおよび70Bの構成にはGrouped-Query Attention(GQA)が追加されました。

なぜ著者らは安全性と有用性の報酬モデルを別々に学習させたのですか?

嗜好モデリングにおいて有用性と安全性は頻繁に対立するためです(例: 安全でない要求に応じることは有用だが安全性に違反する)。これらを分離することで、それぞれに特化した最適化が可能になり、一方の目的がもう一方を損なうのを防ぎます。

Ghost Attention(GAtt)はマルチターンでの指示の忘却をどのように防ぎますか?

GAttは、合成マルチターン対話の各ユーザーターンにシステム指示を追加して応答をサンプリングし、中間ターンから指示を削除した状態でターゲットターンにのみ損失を適用して学習します。これにより、長い対話を通じてもアテンション層が初期のシステムメッセージに注視し続けるよう誘導します。

このページの解説は AI が論文から作成したもので、誤りを含む場合があります。詳細は原文をご確認ください。

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